自動車の始動、パワーステアリングやナビなどの電源、衛星通信や携帯電話基地局の電力バックアップなど、日常生活から切り離せない場所で活躍した鉛蓄電池が大阪鉛錫精錬所の主な原料となっています。 溶けやすく、柔らかいので、鉛は既に紀元前3千年にエジプトでおもりやアクセサリーとして、ローマ帝国では水道管として使われていました。※1

日本では正倉院の「造物書作物帳」(733)、平安時代の「和名類聚抄」には「奈万利」として記帳され、弾丸以外にもガラス、化粧の白粉や屋根瓦につかわれていました。大阪鉛錫精錬所の鉛も金沢城復元の時に使われています。

瓦屋根

鉛はリサイクルの優等生です。※2

100%近く回収されている鉛蓄電池の鉛は都市鉱山(アーバンマイニング)の見本となるメタルです。

また、プラスチックと違い、何回リサイクルされても鉛の性質は変わりません。

そのような鉛を、環境に、そして作業をする人の健康に負担がかからないようリサイクルすることに努めています。

再生可能エネルギー

※1:参照資料「2050 年までに世界的な資源制約の壁」独立行政法人 物質・材料研究機構2007年 2月 15日 鉛ハンドブック改訂版、日本鉛亜鉛需要研究会 1992年版

※2:「鉛はリサイクルの優等生です。」は全国鉛管鉛板工業協同組合のキャッチフレーズです。

金属研磨

超硬

超硬は名前の通り、ダイヤモンドとならぶほど硬い、メタルの代表として活躍しています。
タングステン、そしてコバルトなどのレアメタルが主原料として含まれています。
身近にあるトンネルを掘る工具、形が一つ一つ違う車などの機械部品を作るためにはなくてはならない工具に使われています。※3
高硬度だからこそ、使用済み超硬工具の再生には、きわめて高度なリサイクル技術が必要とされています。

※3:切削工具(金属などを切り削る工具)、ドリル(金属などに穴をあける工具)、耐摩耗工具(自動車部品などの金型)、鉱山工具(トンネルの穴を掘る工具)など